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「間接業務」が軽く見られるのは、誰も解剖してこなかったから

「間接業務」という言葉は、なんとなく「直接生産しない人たち」のように聞こえる。

製造業の世界でも、評価や給与の設計において「間接部門は間接部門」と一括りにされることが多い。これは大きな誤解だと思っている。というより、「ちゃんと解剖して見せてこなかった側」にも責任があると正直感じている。

間接業務が何を決めているか、整理してみる。

営業と購買は「利益の幅」を決める。売値と仕入れ値の差が利益の原型で、この両方に関わる間接部門が、製造業の損益の大半を左右している。

生産管理は「企業体質」を決める。在庫水準、リードタイム、欠品率。これが乱れている会社は、現場がどれだけ頑張っても体質が改善されない。

品質管理は「信頼」を決める。クレームを出さない仕組みの方が、事後対応よりはるかに価値がある。一度失った取引先の信頼を取り戻すコストを計算したことがある人なら分かるはずだ。

人事は「変化への耐性」を決める。自社が変化しなくても、世の中は勝手に変化していく。外部変化に対し、すぐに適応できる人は少ない。むしろ今までの経験が適応の邪魔さえする。積極的な人事異動は、組織内に変化への耐性を作る。

経理は「会社の寿命」を決める。月次がきちんと締まり、資金繰りが見えていて、原価の構造を把握している会社は、多少の外部環境の悪化でも生き延びる。

そしてこれら全ての中心には現場がある。ただし計画が「要」。どんなに優秀な現場でも、間接部門の計画が的外れなら能力を活かしきれない。

間接業務を解剖することで、製造業の本当の強さと弱さが初めて見えてくる。そこを丁寧にほぐしていきたいと思っている。

株式会社アシスル 代表取締役
企業価値創造アドバイザー 滝本剛史
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